2・地元の愛着を育てる
列車活用のメリットを知ることから
鉄道を利用する習慣がない人にとって、マイカーから鉄道に切り替えるというのは「負担」に感じられることかもしれません。確かに「自宅」~「目的地」を一直線に結んでくれる乗り物は便利でしょう。そこを「あえて鉄道利用に変える」メリットとしてどんなことが考えられるのか、まとめてみたいと思います。
乗っている間にできることがいろいろ
一人でマイカー通勤の時、何をしていますか?
「運転している」はもちろんですが、「音楽を聴く」「ラジオを聞く」といったことがあるかもしれません。それも楽しいひと時となりえますが、運転に集中する必要がある以上、聴覚だけ楽しみに向けるというくらいが「できることの限界」なのかもしれませんね。
列車に乗る時はどうでしょうか。
スマホやタブレットで動画を見たり、本や漫画を読んだり、スキルアップの勉強をしたり、クロスワードパズルや数独などにチャレンジする人、お友達とのメールやチャット、SNS投稿などもすることができます。列車内で編み物をしている人に遭遇したこともありますよ!結構できることがありますね。何より、運転中に絶対できないこととして「居眠り」もあります。疲れている時にはけっこうこれが至福のひとときだったりしますね。
冬場の事故リスクと定時性
大崎平野の冬の風物詩と言えば地吹雪。道路沿いに数多くの防雪柵が設置されることからもわかる通り、ときおり猛烈な風と共に、真横に流れるような雪によるホワイトアウトが起こります。そうした時に心配になるのが事故渋滞や立ち往生に巻き込まれる事態です。場合によっては自分自身がその原因になる状況も起こりえることからリスクを低減することを真剣に考えたい状況もあるわけです。そのリスク低減手段になりうるのが「陸羽東線」というわけです。
普段使っていないとそういう発想もあまりなかったという方も多いことでしょう。でもそういう時の列車の利用にはもう一つのメリットがあって、よほどの暴風でなければ車より定時性を保ちやすいと感じています。もっとも、過酷な状況では運休になったり遅延が発生することもないわけではないので確認が必要です。そういう時にはJR東日本の列車位置情報「どこトレ」を確認すると状況がほぼリアルタイムで分かるので便利です。アプリではなくWEBです。遅延証明も兼ねているのでとても便利ですよ。
★スマホ版⇒ http://doko-train.jp/sp/
⇒ スマホ版どこトレ解説ページ
★PC版どこトレ⇒ http://doko-train.jp/pc/
⇒ PC版どこトレ解説ページ
かかる時間とかかる費用は・・・
「列車通勤はお金がかかる」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。状況によってはその通りかもしれません。でも、マイカーの場合にかかるのはガソリン代だけではないかもしれません。目的地で駐車場を利用したら数百円~千円などかかることがあったり、急ぎすぎてお巡りさんに違反切符を切られたら・・・など、実は総合的にお金がかかる状況が潜んでいて、後でまとめて計算してみると「列車通勤の方が安上がりだった」というケースは少なくありません。
かかる時間は?というと、これはまちまちです。車に乗っていて列車と並走すると、ほぼ間違いなく負けます(笑)。とはいえ、列車を利用して駅に到着するとそこから歩いたりして結局は同じくらいの時間経過だったということはよくあることでしょう。状況に応じてうまく使い分けてもいいですよね。
CO2削減・エコロジー効果
環境保護意識の高い方にとってはCO2削減は一つの大きな動機付けとなるポイントですよね。電気自動車を使っていても「その電気を作るのにCO2を排出している」ということを考えると、一度に多くの人を運べる列車に乗るというのはとても効果的なことと言えます。もし2両編成の列車に定員の半分の100人ほどが乗ったら、自動車100台分のCO2削減ができる、そう考えたらとてもすごいことだと思います。(単純計算ですが)。
ところでこんなマーク、見たことありますか?
よく貨物列車に載っているコンテナなどに見られるのですが、ある企業が積極的にトラック輸送から鉄道貨物輸送に切り替えていることを称讃し、そのことをさらに推奨する目的で張られているものです。キリンビバレッジやアサヒ飲料、カルビーや江崎グリコ、ブルボンや亀田製菓やパナソニックなど幅広く採用されていますが、それくらいエネルギーの節約とCO2削減に効果的だということを知り、「それなら大崎の未来を、地球の未来を守ろうか」という意識でマイカーから鉄道の利用にいくらか切り替えるのもいいなと思ってくれる人がいれば嬉しいですね。
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