1・地元の愛着を育てる
列車に手を振るってあったかい
時折、列車に乗って車窓を眺めていると黄色い帽子をかぶった幼稚園児たちが元気いっぱい手を振っている姿を見てほっこりすることがあります。また、おばあちゃんに手を引かれて控えめにニコニコと手を振るお子さんもまたかわいいですね。
別に、知り合いではなくても手を振り返してその瞬間に流れる温かい空気感が私はとても好きです。ふと考えてみると、この「手を振る」対象って列車ならではのものという気がしませんか？自動車に乗っている見知らぬ人、路線バス・・・いずれもそういう雰囲気にはならないですよね。こうした点で列車ってちょっと特別な存在のような気がします。
手を振る子供さんたち
列車に手を振ることを大切にしている実例がある
私だけかもしれませんが、この「手を振る」ことを大々的に行ったあるプロジェクトの動画で毎回感動するんですよ。よかったら見てみてください。
もちろん、この動画は記念すべき日を意識して撮影されたものなのですが、一体感や楽しさ、温かさに満ちていませんか？いつもいつもこんなに大規模にする必要はありませんが、散歩中や家の窓から、通りがかりの橋の上からでも「列車を見かけたら手を振る」という習慣を多くの人が意識すると「あったかい」と感じるまさに湯けむりラインの温度を感じられる魅力的な陸羽東線になると思います。
ちなみに、トランスイート四季島をはじめ、トワイライトエクスプレス瑞風やななつ星㏌九州といった豪華クルーズトレイン、その他観光列車の沿線ではそうした働きかけがなされ、手旗が用意されていたりします。駅で列車を迎えてくれるボランティアの方々の横断幕と共に、そうした温かい雰囲気づくりができれば自然と旅行者のリピーターが増え、地域住民にとっても「愛すべき陸羽東線」という思いが育っていくのではないでしょうか。
エピソード：JR四国 運転再開の伊予灘ものがたり② 八幡浜編＆道後編
そうそうと まだ ござらしてくだはれ～（由利高原鉄道）
団体列車に手を振ってくださいプロジェクト
2022年9月のこと、小学校のPTA行事においてびゅうコースター風っこ号を貸切で小旅行をしました。コロナウィルスのパンデミックのさなか、風通しのいいイベントということで企画しましたが、子供一人に親一人という制限があり、同行できない親御さんたちやおじいちゃんおばあちゃんにも何らかの形で参加していただきたいという思いで企画したのがこの「手を振ってください」というプロジェクトでした。統一デザインの手旗も用意して配布しました。
乗車している子どもたちも「誰か旗振ってないかな～」と車窓を見ながらワイワイ。振ってくれている人を見つけると大盛り上がりしました。おかげで、列車に乗って「つまらない」というお子さんを見かけることなく楽しい時間が過ぎていきました。ご家族の皆さんに心からの感謝でいっぱいです。そして、畑作業のおじさんが手を止めて手を振ってくださったり、踏切に止まっている車のドライバーさんたちも手を振ってくれて地域での盛り上がりを感じられたことも幸せな時間でした。
※ 有備館駅でびゅうコースター風っこの団体列車に手を振ってくれる人たち
「おもてなし」に必ずしも大きな投資はいらない
いかがでしょうか。
手を振るだけでも立派なおもてなしです。かかる費用は０円、もしくはダウンロードした旗を印刷して棒に貼る費用くらいでしょうか。でもそれだけで陸羽東線はずいぶん魅力的になります。
（※まだ陸羽東線の手旗ダウンロードの予定はありません）
ぜひ沿線の皆さん、小さなおもてなしで盛り上げていきませんか。
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