仙台駅。
そこはかつて特急ひばりを始め、はつかり、やまびこ、ひたち、つばさ、夜行の列車たちでにぎわった、東北一のターミナルだった。でもそれは遠い昔・・・。とりわけ東日本大震災以降、特急とは無縁になったここにようやく常磐線の特急がかえってきて「つながる。」というひとことの重みを感じたのが昨年。
そんな中、再び大きな揺れが発生し、またこの町が寂しくなってしまうという心配をした矢先、JR東日本の熱意を感じる嬉しい発表があった。新幹線運転再開までではあるが、快速という名の“特急”が帰ってくる!
朝の仙台駅5番・6番のホームが華やぐ瞬間がやってきた。
決して、新幹線が止まってしまったことを暢気に喜んでいるわけではない。むしろ、「人を運ぶ」という重大な使命をJR東日本の方々が一生懸命に果たしてくださって、その表れとして仙台駅が華やいだ時代を再び見せてくれたことを感謝し、嬉しく思っている。
あわただしく急かすようなこの時代に、旅の楽しさやゆったりした気持ちを思い出させてくれるこうした存在をまた存分に味わえるよう、いろいろな思いを込めて願っている。