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特急さざなみ号のプチ・ストーリー
◆ 2015年3月14日改正からは東京~君津を結んで下り5本・上り3本設定の特急さざなみ号。これまで東京と君津・館山・千倉を、京葉線・内房線経由で結び、外房線の特急わかしお号とともに房総方面のリゾート特急の両雄というイメージだったが、現在では運転本数に見るとおり、随分差をあけられてしまった。
近年東京湾アクアラインの開通で交通事情が変わり、所要時間で不利な立場に立たされた特急さざなみ号は、通勤時間帯の利用者に需要を開拓して車両を増結し、通勤列車としての姿に変わろうとしている。下りに限ると、東京駅を17:30に出るのが1号、以後1時間ヘッドで21:30発の9号まで続く。そして、土曜休日は運休という徹底した通勤特急ぶりである。
これとは別に臨時列車として設定される特急さざなみ号と新宿さざなみ号があり、それらは旧来の館山発着列車である。
◆特急さざなみ号のトレインマーク
(画像をクリックするとHM高画質保管室にリンク)
【HM登場】1978年10月 第一期採用
【HM引退】2004年10月 車両変更完了による
【HM使用期間】26年0か月
房総方面の特急にはやはり海のイメージの名称が多い。そしてトレインマークの色合いも「青系の濃淡に白が混じる」組み合わせで、とてもよく似ている。それでも特急わかしお号のマークが外房の大きな波、さざなみ号のマークが内房の穏やかな波頭というデザインの違いは、同じリゾート特急ではあっても「行先の性質の違い」をはっきり打ち出していると言えると思う。
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【HM登場】2004年10月16日(定期・臨時 同時)
【HM引退】 (現役)
現在では残念ながら国鉄型の183系を使用することはなくなり、255系と257系500番代がその運用に当たっているため、幕式イラストのトレインマークを見ることは出来なくなってしまった。さらにまた、今ではリゾート列車というイメージもすっかり薄れてきた感があり、穏やかな海水浴場のような印象のこのマークと「さざなみ」号の愛称はもう似合わなくなったような気もする。
決して願うわけではないが「ホームタウン君津」といった名称の方がしっくりくるのではないだろうか。
国鉄型車両である183系を置き換える目的で開発された255系は「BOSO VIEW EXPRESS」と呼ばれていて、その車両の専用ロゴが描かれている。
もちろん、特急さざなみ号専用というわけではないのだが、使用車両なのでここに掲載する。現在では定期列車での運用は少なく、新宿発着の週末列車などに使用されたり、ごく一部の定期列車に使用されている。
◆特急さざなみ号の派生列車トレインマーク
ホームタウンさざなみ
特急さざなみ号ヘッドマークの列車名フォントはそのままに、背景はイラストデザインを省略したヘッドマーク。「ホームタウン」の文字が入る分、文字位置が下がったので下のスペースがなくなったといえばそれまでだが、元々重心の低いデザインだったので無理なくイラストを挿入することはできたはずだと思われるが、ホームタウンわかしお号においてはデザインが干渉しやすいためイラストを省略し、こちらもそれに合わせたということではないだろうか。
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【HM登場】1991年3月16日
【HM引退】2004年10月15日
(翌日から特急さざなみ号に吸収)
【HM使用期間】13年7か月
新宿さざなみ
現在の特急さざなみ号が通勤需要に特化した列車になっているのに対し、新宿さざなみ号は観光・行楽需要に重きを置いた週末中心の列車として設定されている。したがって運転される時間帯は全く対照的だ。
LEDヘッドマークは基本的に同様の点灯でデザインされていて、上部の「BOSO EXPRESS」(赤色点灯)の部分が「新宿」(オレンジ点灯)に置き換えられている違いのみである。3色LEDなので、表現が限られているが、特急踊り子号に転用されている車両では調整が実施されたので、今後のリニューアルに期待がかかる。
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【HM登場】2004年10月16日(定期列車と同時)
【HM引退】 現役
◆特急さざなみ号の画像
京葉線の海浜幕張駅で撮影したE257系の特急さざなみ号。同じE257系とはいえども、中央本線で使用された特急あずさ号・特急かいじ号の0番代や特急踊り子に転用された2000番代とはカラーリングが大きく異なる上に、すべて前面に貫通扉が設けられているので、見た目の雰囲気がずいぶん違っている。トレインマークについては、LEDによる電子表示とはいえマークが存在するのはファンにとって喜ばしいことと言えるだろう。
下の左の写真は「新宿さざなみ号」。前面のLED表示器にも「新宿」の文字が入っている。LED表示器の長所は、こうしたちょっとしたバリエーションもきちんと表示分け出来ることだろう。下の右写真にあるサイドの案内表示は英語・日本語が表示されるが、英語の際に4段にわたって所狭しと文字表示されている。面白いとは思うが、見やすいとは言い難い。
◆特急さざなみ号と東京駅地下ホーム
東京駅地下の総武線ホームには急行外房・急行内房ほか、数々の急行と特急が入れ替わり立ち代わりやってきた時期があり、続いて特急さざなみを含む183系特急ばかりがつぎつぎやってきた時期があった。
その後1991年に成田エクスプレスが総武本線経由で運転されることになり、特急わかしお号とともに京葉線(海浜幕張・千葉みなと)経由に変更され、また一つの時代の移り変わりを見て今に至る。