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特急にちりん号◆ヘッドマーク事典(2023-11)

特急にちりん号ボンネット型ヘッドマーク(淡色) な行
特急にちりん号ボンネット型ヘッドマーク(淡色)
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特急にちりん号のプチ・ストーリー

◆小倉駅・大分駅~南宮崎駅・宮崎空港駅間、そして中津駅~大分駅間を結ぶ特急列車として現在も運転されている特急にちりん号。

長い間、日豊本線の昼行特急列車=特急にちりん号だったが、特急ソニック号が登場したことにより運転区間が大きく短縮し、また九州新幹線からの連絡特急の役割も特急きりしま号が受け持ち、現在では「間をつなぐ役割」もしくは「宮崎空港アクセス特急」という役割を特急ひゅうが号と分け合うようになっている。

なお、博多駅~宮崎空港駅間を結ぶ特急「にちりんシーガイア」も、通し番号で設定されており、この項目に含める。2014年9月30日で車内販売サービスが終了し、ますますローカルな特急の印象が強くなった。ちなみに、にちりんシーガイア号は2016年3月26日ダイヤ改正で特急しなの号の大阪発着設定がなくなったことにより最長距離昼行列車のタイトルホルダーとなる。

ご存じ、国鉄色の485系。そう一口に言ってもバリエーションがいろいろ。ボンネット型グリーン車もにちりんヒストリーを語る上では大切な車両のひとつだった。

また、貫通扉がふさがれたタイプ、タイフォンカバーが固定された筋状のものなども個性があって面白い。

「にちりん」を名乗るもう一つの特徴ある列車が、博多と南宮崎を結んでいた「ドリームにちりん」号だ。夜行急行日南号のあとを受けて夜行需要にこたえるため設定されていた。ノーマルの特急にちりんの運転区間が相次ぐ短縮を進めていく中で、にちりんシーガイア号とともに長距離運転を続けていた。

1993年~2011年という18年間の活躍は「寝台なしの夜行特急」としては異例の長さである。クルーズトレインのななつ星in九州を別にすれば、九州最後の夜行列車だったともいえる。

※画像提供:Koganeturbo様・Teru-t2様・てつ様。(無断使用を禁じます)

◆特急にちりん号のトレインマーク

JR九州では2008年6月に「L特急」の種別を廃止したが、右上のトレインマークはそんな「L特急」として活躍していた頃のイラスト・トレインマークだ。日輪の光を描いたものでありながら、ライトブルーを経てグレーにまで至る段階的グラデーションが意外な感じ。

485系特急にちりん号のヘッドマーク

485系特急にちりん号のヘッドマーク

(画像をクリックするとHM高画質保管室にリンク)
【HM登場】1978年10月
【HM引退】1992年7月
【HM使用期間】13年9か月

通常は4色以内で構成されるといわれた初期イラストマークの中で、とても色数豊富な印象を受けるのがこのマーク。しかし、これらの色は濃度調整によって作り出されているもので、「制約ある中でより良いものを」という情熱が感じられる作品の一つだ。

◆ボンネット型&583系HM

ボンネット型の先頭車両にも国鉄末期にはイラストマークが登場した。少々彩度が高く押しの強い印象になっている。

485系特急にちりん号のボンネット型ヘッドマーク

485系特急にちりん号のボンネット型HM(濃色)

(画像をクリックするとHM高画質保管室にリンク)
【HM登場】1985年3月14日
【HM引退】1992年7月ごろ(※)
(REにちりんHMに変更)
【HM使用期間】7年4カ月ほど?

ボンネット型のイラストには色の濃淡で2種類あったようだ。というのも、イラストマーク採用直後に色の薄いものが存在していたと確認できており、「色あせ」によるものではないと確認できるからだ。

特急にちりん号ボンネット型ヘッドマーク(淡色)

特急にちりん号ボンネット型HM(淡色)

※ このあたりの時期はREマークや文字マーク、そしてこのイラストマークなどが混在していたという証言もあるため、時期は特定しにくい。

◆583系にちりんHM

583系のものは横長の長方形。配色はボンネット型に準じている。

583系特急にちりん号のヘッドマーク

583系特急にちりん号のヘッドマーク

(画像をクリックするとHM高画質保管室にリンク)
【HM登場】1980年10月1日
【HM引退】1985年3月13日
【HM使用期間】4年5か月

◆REのブラックHM

モノトーンのトレインマークを初めて見た時、いったい何の列車なのかまったくピンと来なかったのを思い出す。「にちりん」という列車の愛称よりもはるかに目立つ中央の「RE」の文字も何の意味なのかと。

RED EXPRESSにちりん号のヘッドマーク

(画像をクリックするとHM高画質保管室にリンク)
【HM登場】1992年7月
【HM引退】2011年3月
【HM使用期間】18年8か月

JR九州の斬新なコンセプト、「RED EXPRESS」という原色バリバリの姿は当初大きなインパクトがあったわけだが、ヘッドマークでも列車の区別が付きにくかったその様子は、ヘッドマークの存在意義という点でどうなんだろう?と思ったりもしたのだが、今こうしてHMそのものがなくなっていっていることからすると「時代の流れ」のひとつということなのかもしれない。

かなりの少数派ではあったが、ボンネット型もREにちりんが存在した。

ボンネット型REにちりんヘッドマーク

ボンネット型REにちりんヘッドマーク

(画像をクリックするとHM高画質保管室にリンク)

 

現在では787系電車が使用されているため、にちりん号固有のトレインマークはない。ダークグレーになったボディーにはAROUND THE KYUSHUの共通ロゴマークが貼られている。つばめをかたどったデザインがJR九州のものとしてすっかり定着するようになった。

車両は大分車両センター所属であり、特急ひゅうが特急きりしまと共通運用しているため、当然ながら同じマークがそれらの列車にも見られる。以前は川内エクスプレスもそこに含まれていた。

もうひとつの特急にちりん号

特急にちりん号といえば電車特急のイメージしかない方が大半だと思うが、実はキハ82系を使用した列車が存在した。というより、設定当初は気動車のみ、日豊本線の電化が進むにつれて485系へと置き換えられ、1980年10月改正で最後の1往復が消滅するまで力強いエンジン音を響かせていたのである。なお、その同じ改正時に583系運用が始まり、短い活躍を見せた。

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