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急行くずりゅう号のプチ・ストーリー
◆米原~金沢を結ぶ急行列車として活躍した、主に米原駅での東海道新幹線接続を目的とした、急行くずりゅう号。特急加越号への格上げが完了した1985年3月14日に廃止。現在の特急しらさぎ号に至る源流の一つと言える。
交直流区間の急行電車のスタンダード、455・475系を使用する列車だった。登場は1966年12月1日だが、その前に敦賀~金沢という区間設定で1964年10月1日~まる一年間、準急くずりゅう号が設定されていた。新幹線接続列車ではなかったので全く性格の異なる列車だった。愛称の由来は九頭竜川・九頭竜湖。福井県を代表する水資源である。
急行くずりゅう号ヘッドマーク
北陸路の電車急行の多くには横めくり鉄板方式のヘッドマークが採用されていた。独特の羽根つき形状は誇らしげに優等列車らしさを醸し出していた。
当初は羽の部分が大きく左右に広がっているタイプであったが、後半は小型化されたものが用いられた。
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ちなみに、同様のタイプを使用していた列車としては急行立山、急行ゆのくに、急行兼六などがあった。
急行くずりゅう号の話題
地味な話題ではあるが、米原駅~福井駅での使用の場合は距離が99.9kmとなり、急行料金の最低額にギリギリ収まることも注目されていた。編成は6両編成中5両が自由席であったが、下りの場合は乗換駅である米原駅始発であることにより着席できる確率は高く、利便性に優れていた。設定当初は2往復で始まったが、大阪発着の北陸方面行き優等列車の多くが湖西線経由になった1975年3月からは米原駅乗り換え列車がさらに必要とされるようになり、1978年10月に6往復の定期列車となったのがピークとなった。