⇒ サロンエクスプレス東京のデータファイルはこちら
サロンエクスプレス東京のプチ・ストーリー
◆ 1983年に登場した欧風客車、サロンエクスプレス東京。それまでの団体専用車両と言えば81形お座敷客車などだったが、お世辞にも華やかな外観とは言い難かった。そこで走っている姿からして既成概念を打破したことがはっきりわかるような列車を作ろうということで登場したのがこのサロンエクスプレス東京、そして関西のサロンカーなにわである。両車はいずれも14系700番代を名乗り、車両番号は連番となっていた。
すべての車両がグリーン車扱いで、コンパートメントタイプとなっていた。この室内の形状が需要を限定する結果となり、1997年1月4日をもってサロンエクスプレス東京としての使命を終えることになった。再改造後、和風客車「ゆとり」に生まれ変わっている。
サロンエクスプレス東京のトレインマーク
まずは客車のテールマークから。いたってシンプルなデザインではあるが、当時としては非常に洗練されたフォントで愛称が表記されており、落ち着きのある色合いも含めて車両によく調和していたテールマークだったと言えるだろう。しかしながら、時期によって異なるマークが用意されていたこともあるようだ。
(画像をクリックするとHM高画質保管室にリンク)
サロンエクスプレス東京を使用した列車たち
サロンエクスプレス踊り子
伊豆観光への足として1981年から活躍を続けている特急踊り子号だが、その初期の臨時列車には81形客車が使用されていた。そしてその後サロンエクスプレス東京の車両が使用されるようになった。EF58-61という茶色塗装の機関車が牽引することが多く、お召列車用機関車という特別感も相まって注目を集めた。
(画像をクリックするとHM高画質保管室にリンク)
1985~1987年ごろの使用だと思われる。
その後のスーパービュー踊り子号や現在のサフィール踊り子号といったプレミアムな「踊り子号」のルーツはこの辺りにあると言って過言でないだろう。
(画像をクリックするとHM高画質保管室にリンク)
使用期間はそれほど長くなく、あまり知られた存在ではないが、夕日と踊り子さんのシルエットのヘッドマークが印象的なヘッドマークもサロンエクスプレス踊り子号には存在した。
爽やかな青空をバックにしたものとは好対照をなす暖色系の配色で、ロマンチックな雰囲気を醸し出していた、「一度見たら忘れられない」感じのマークだった。組み合わせとなる機関車はほぼEF65-1000だったと思われる。
サロンエクスプレスそよかぜ
暖地系のリゾート地である伊豆とは対照的に、涼を求める避暑地型リゾートと言えば軽井沢。ということで、臨時特急そよかぜ号のグレードアップ版のような形で走っていた。1984年4月~1988年5月の間設定されていたようだ。
(画像をクリックするとHM高画質保管室にリンク)
牽引機関車は高崎以南はEF65-1000またはEF58、高崎以西の信越本線区間ではEF62だった。
ヘッドマークデザインは電車特急のそよかぜ号のものに準じており、特に目新しさや工夫が感じられるわけではないが、円形HMが機関車の先頭にあるというだけでも旅情の高まりを感じた人が多かっただろうと容易に想像できる。
(画像をクリックするとHM高画質保管室にリンク)