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オランダ村特急のプチ・ストーリー
◆小倉~佐世保を結ぶ不定期特急として1988年3月13日ダイヤ改正から登場したのが「オランダ村特急」。
全区間交流電化区間を走るが、気動車であるキハ183系を新規製作した。それはテーマパークとしての地位を確立していっていた長崎オランダ村のイメージアップも考慮したイベント列車として九州各地へのPR運転ができる列車にしたかったのが理由らしい。そのため、カラーリングもオランダをイメージさせるように赤・白・青の3色をまとった。
当初3両だった編成が翌年の4月29日には1両増結(遊戯室付き)となったことからもその人気ぶりがわかる。特急みどり号と多くの区間が重複しており、こちらの方がグレードが高いことも話題となっていた。ただ、意外なほど短命で、4年(1992年3月24日最終)ほどで廃止となったが、それは新しく設定された特急ハウステンボス号として電車特急になるためだったといえる。キハ183系の車両そのものはゆふいんの森Ⅱ号に転用された。
***画像提供:kogane-turbo様
◆協調運転の珍列車
オランダ村特急の特筆すべき点の一つは「電車(特急有明)+気動車」での協調運転が行われたこと。それまでにも特急雷鳥とゆぅトピア和倉のように、気動車がただ電車に牽かれるだけの組み合わせなら存在したが、双方の動力が同時に活かされた運転という珍しい運転が行われたことは画期的だった。
◆オランダ村特急のトレインマーク
キハ183系1000番代のこの車両は横に長いタイプのトレインマーク表示窓を備えている。縦:横が1:4くらいの比率になるトレインマークだ。車両そのものが列車の識別を可能にするデザインなので、トレインマークはあえてシンプルなものとなっている。