⇒ 特急あい号のデータファイルはこちら
特急あい号のプチ・ストーリー
◆徳島~阿波池田を結んで、1998年4月~1999年3月の間、3往復運転された毎日運転の臨時特急あい号。登場は明石海峡大橋開業と合わせたタイミングだった。
この愛称には「愛」と「藍」の意味が込められていたらしく、全国的に有名な徳島県の藍染めとみんなに愛される列車になる願いが由来だったという。車両はタヌキの顔のペインティングを施したキハ185系専用車両がとてもユニークで話題となった。これは阿波狸合戦に由来する金長たぬきをイメージしたものだった。
しかし話題性があったとはいえ特急剣山号と運転区間が重複していたためわずか1年でその役目を終えた。11か月と数日という短い活躍期間はJR特急最短である。
◆特急あい号のヘッドマーク
トレインマークのデザインには「愛」の象徴ともいえるハートマークが描かれ、その中で阿波踊りを踊る2人の姿が描かれている。「あい」の文字は一般的な明朝系の書体だが、特定のフォントというより手作り感あふれる雰囲気の文字となっている。
ぱっと見にはよくわからないが、2人の姿は単なるシルエットだけでなく、身体や着物の各パーツの縁取りが黒に近い色で描かれている。
◆特急あい号の画像
たれ目のタヌキのファニーフェイスぶりが何とも言えずユニークだ。キハ185系は国鉄時代最後の気動車特急車両ということもあり、ヘッドマークが標準装備されている。タヌキの顔を描くうえでは邪魔に思えたかもしれないが、そのままにされ、「臨時」や「特急」などではなく専用のイラストヘッドマークが用意されているところが嬉しいところだった。運転を終了した後には再びJR四国色に変更された。
※画像提供:koganeturbo様(無断転載厳禁)
吉野川沿いをゆったりと走る特急あい。正面から見てもわかりづらいがボディーラッピングも当時としては手の込んだものだった。アイランドエクスプレス四国Ⅱにもつながるような美しいカラーリングだった。
※画像提供:つつみだつちお様(無断転載厳禁)