⇒ 新幹線さくら号のデータファイルはこちら
新幹線さくら号のプチ・ストーリー
◆新幹線さくら号。2011年3月に念願の九州新幹線全通と同時に、山陽新幹線との直通運転が始まった。ほぼ時を同じくして東日本大震災が起こり、自粛ムードの中での静かなスタートだったが、今や九州になくてはならない大動脈として機能している。
新大阪~九州という直通運転で新幹線みずほ号に次ぐ役割の印象が強いが、実際には九州内だけを走る速達版としての役割もあり、N700系と共に800系も使用している。高い人気を誇った寝台特急さくら号の愛称の復活ということで大きな話題を振りまいた。
*** このページの画像提供:kogane-turbo様/K-office様。無断使用厳禁)
新幹線さくら号のトレインマーク
(画像をクリックするとHM高画質保管室にリンク)
【ロゴマーク登場】2011年3月12日
N700系のロゴマークは九州の車両も西日本の車両も共通となっているため、外観での見分けを付けることは容易でない。青磁色と呼ばれるやや青みがかった白のボディーに紺と金の装飾はなんとなく西洋の高級陶磁器を思わせる高級感がある。
九州新幹線の場合、列車愛称ごとの固有のマークというものは現在設定されていない。愛称表示はサイドの出入り口付近にあるLED表示器のみであり、やや寂しい。とはいえ、この「さくら号」はピンクに白地の表示、「みずほ号」はオレンジ色の表示であることから、一目見ただけでイメージ的にとらえられるようにはなっている。800系に関しては「800系=つばめ号」という印象を強く持っている人が相変わらず多いようなので、引き続き乗り間違えには注意が必要だろう。
このマークはAROUND THE KYUSHUという、JR九州所属の特急車両のほとんどに共通して貼られるようになったデザインのマーク。色はこのブロンズ系の色のものとシルバーのものがある。
◆新幹線さくら号の画像集
・N700系に勾配対策を施して8両編成化した7000番代と8000番代を使用して運転される新幹線さくら号だ。7000番代はJR西日本所有、8000番代はJR九州所有ということで、番代の違いは基本構造の違いではなく、所有会社の違いを表すものだ。ちなみに、N700系の基本形とは外観上、ライン・ロゴマークの違いに加え、青磁色という青みがかったベースカラーという点でも違いがある上、8両編成と短いため、見分けるのは意外と簡単だ。
◆新幹線さくら号の車内
画像はJR九州所属のN700系8000番代(R編成のもの)であるが、基本的に共通仕様となっているようだ。落ち着きのあるベージュ色系のモケット柄は目に優しく、くつろげる雰囲気を作り出している。ちなみに、JR西日本所属は7000番代でS編成と呼ばれている。
普通車・指定席の座席は4列シートとなっており、幅の印象という点ではグリーン車にも引けを取らないゆったり感がウリである。数値で実際に比較してみると460mmということで、3列シートの場合のB席と同じ数値だが、その場合のA・C席は440mmとなる。また、D・E席は430mmが並ぶ形となるので、やはり大きな違いが感じられる。もっとも、実際のグリーン車の数値はもっとゆったりしており、475mmである。
普通車の車内に目を向けると、天井や窓枠パネルなどは基本的に東海道山陽新幹線のN700系のものを踏襲しているようだが、なんとなく山陽・九州用の方が明るい印象を受けた。
それは照明の色のせいなのか、フロアの配色のせいなのか、正確なことはわからないものの、個人的にはこちらの方が好印象だった。
この2列シートならではのなせる業だと思うが、手すりに収納式のカップホルダーがついていてけっこう便利だった。
よく見ると「使用時は必ず押し下げてください」と書かれていた。この指示通りにしないと、ホルダー部分がふらついてカップが倒れたりする危険があるのだと思われる。