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寝台特急つるぎ号のプチ・ストーリー
◆大阪駅~新潟駅を結んでいたブルートレイン、寝台特急つるぎ号。1994年に臨時列車化され、1996年に廃止となってしまった。B寝台車のみのモノクラス編成で、最も特徴的だったのは福井・石川・富山の北陸3県にはどこにも停車しないで新潟県内ではこまめに停車すること。それは補完的役目を寝台特急日本海号や急行きたぐに号が担えたからだと思われる。また、同じ区間設定の昼行列車として特急雷鳥が設定されていた。この「つるぎ」という愛称は、2015年の春に開業した北陸新幹線の、富山~金沢間シャトルタイプの列車愛称として採用された。
◆寝台特急つるぎ号のトレインマーク
「つるぎ」号という名称は立山連峰の剱岳という山の名称から採られている。雪をすっかりかぶった山のデザインはローズピンクのEF81の車体に浮き立つように見え、清らかな印象があった。
(画像をクリックするとHM高画質保管室にリンク)
【HM登場】1972年3月15日
【HM引退】1975年3月10日
(臨時最終運転到着日)
【HM使用期間】3年弱
山の背景が白いものと青いものの2タイプが存在したようだが、白い方は急行から格上げされた時から寝台特急つるぎ号の直流区間でEF58などの先頭を飾っていたことが確認されている。交流区間での使用については情報を調査中。
1975年3月から途絶えていたヘッドマークの装着は寝台特急日本海と同様、1985年3 月のダイヤ改正から再開した。その時以降のヘッドマークはこの青い空HMだけになったものと思われる。その頃にはすでに東海道本線・米原経由ではなく湖西線経由になっており、牽引機は交直流のEF81のみの交換なしになっていた。
(画像をクリックするとHM高画質保管室にリンク)
【HM登場】1985年3月14日
【HM引退】1997年1月6日
(臨時最終運転到着日)
【HM使用期間】11年9カ月
テールマークの方も基本的なデザインはヘッドマークと共通だが、文字のフォントにはっきりとした違いがある。斜体の文字による躍動感に加え、雪山の白い部分に黒の強い文字であり、はっきりとしたコントラストによる力強さを見て取れる。
◆寝台特急つるぎ号の画像集
上の2枚の写真は1987年7月の大阪駅3番線ホームでの先頭機関車EF81と最後尾のオハネフ24。上り特急つるぎ号は到着が7:00ということで比較的早い時間帯で、通勤ホームは人で混雑し始める頃だが、3・4番線の優等列車のホームは乗客が降車して階段へ流れてしまうと一気に閑散となる。この駅止まりの列車が来た時の、よくある風景のワンショットだ。
一方、2009年11月末ごろに新潟デスティネーションキャンペーンのイベントの一つとして運転された「思い出のつるぎ号」の際には大勢の鉄道ファンが詰め掛け、これとは対照的な光景が見られた。
この写真は1981年8月。テールマークが輝いている。大阪駅の10番線の両端はホームの縁に段があってトラ縞ペイントが施されていた。国鉄の香りいっぱいの光景だ。
この頃の下りつるぎ号は大阪駅で先頭機関車がホームの先にはみ出すように停車しており、入線のタイミングを逃すと撮影が困難だった。実際、この日は撮影し損ねた。もっとも、この頃はヘッドマークを着けていなかったので寝台特急日本海と見分けがつかなかったと思われるが。