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寝台特急みずほ号のプチ・ストーリー
◆ 東京~熊本・長崎 を結ぶブルートレインとして20系時代から活躍した寝台特急 みずほ号。行き先が二つある中、その両方が他の列車と完全に重複しているという点で珍しい列車(東京~長崎=特急さくら、東京~熊本=特急はやぶさ後部編成)。
東京~九州ブルートレインの衰退の始まりを告げる合図でもあるかのように真っ先に廃止された。 ヘッドマークは少々地味だったものの歴史が長く、隠れた人気列車の一つだった。
◆寝台特急みずほ号トレインマーク
寝台特急みずほ号には意外なほど細かな、ヘッドマーク・バリエーションがみられた。
(画像をクリックするとHM高画質保管室にリンク)
【HM登場】1985年3月14日
【HM引退】1994年12月2日
(ラストランは赤青マーク)
【HM使用期間】9年8カ月
銀色の縁が2重に設けられているのは一番よく知られたタイプのヘッドマークかもしれないが、これはEF66牽引になってからのもの。それに対して、縁の円が1つだけのものは、それより前のEF65-500またはEF65-1000牽引時代のヘッドマークだ。
(画像をクリックするとHM高画質保管室にリンク)
九州に入ると中央が膨らんだ中華鍋タイプのものが使用され、ところどころに赤も使われていた。文字が緑色のもの、文字も金色のもの、シルバーの部分が銀色に塗られたタイプと鏡面仕上げのものなど、小さな差異がいろいろと存在した。
いずれも瑞穂の国(日本を意味する)からとられた列車名を図案化したもので、非常にシンプルかつ地味なトレインマークだ。黄金色と言えば聞こえがいいが、夜に走る列車としてはとにかく目立たないヘッドマークだった。
青と赤で構成されたマークは最終運転に際して特別に用意されたタイプのもの。
テールマークは鮮やかな緑色が用いられているため、ヘッドマークほど地味な印象ではない。むしろ、14系ブルートレインの青い車体と黄色と緑という配色は良く調和が採れていて好感が持てた。車でたまたま併走したことがあったが、その時テールマークをチラッと見ただけで、その列車が「みずほ」だということがわかった。一瞬で伝えられるオリジナリティーがあった列車といえる。
◆寝台特急みずほ号の画像
大阪駅3番線ホームに到着した寝台特急みずほ号。時刻は0時30分。1981年当時の深夜の大阪駅は、この列車の出発と同時に客扱いをすべて終了していた。上りの特急瀬戸、あさかぜ、そして、下りの さくら、はやぶさを見送った後の締めくくりがこの みずほ だった。関西発着の寝台特急に間に合わなかった人を乗せることさえできる、そんな寝台特急パレードの時代だった。
見え方にもよるかもしれないが、上の写真のヘッドマークよりも円のふちが金属っぽい光り方をしているように見える。このページ上方のEF66画像は1994年の名古屋駅。午後10時30分になろうかという、帰宅を急ぐ客がまだまだウロウロしている時間帯の名古屋駅。
東京駅の夕方の名物は「機回し」。9番線にはすでに寝台特急はやぶさ号が出発の時を待ち、それに続いて出発する特急みずほ号の機回しが行なわれている。撮影したのは1983年。隣の新幹線ホームには0系が見えているが、まだ100系登場前であり、東海道新幹線唯一の形式だった。
関門トンネルでの牽引機は言わずと知れたEF81。300番代がメインだった時代もあるが、末期の牽引機は400番代。ローズピンクが特徴の交直流両用機関車だ。
*** 画像提供:teru-t2様