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特急ひばり号のプチ・ストーリー
◆上野~仙台を東北本線経由で結ぶ特急列車として1982年まで運転されていた特急ひばり号。
特急街道・東北本線にあっても最大勢力を誇り、一時は15往復を誇ったが、東北新幹線開業時に14往復から8往復に削減、そして同年11月のダイヤ改正の際に姿を消した。 ※写真提供:歩王のれっつらご~ 様ほか
*追記* 2016年6月18日に仙センの485系国鉄色ラストランイベントで「特急ひばり号ヘッドマーク」を掲げて仙台⇒郡山の運転を実施。翌19日のつばさ号マークでの運転を最後に485系原型車両の営業運転は終了した。
◆特急ひばり号のトレインマーク
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【HM登場】1978年10月2日
【HM引退】1982年6月22日
【HM使用期間】3年8か月
(画像をクリックするとHM高画質保管室にリンク)
1982年6月の東北新幹線大宮開業までは、間違いなく東北本線仙台以南の主役はこの特急ひばり号だった。485系に加え、寝台特急の間合い運用として583系電車を使用していた時期も5年ほどあった。しかし、新幹線の愛称となったのはやまびこ号で、ひばり号の名称が残ることはなかった。
トレインマークは仙台たなばたをデザインしたもので、明るいタッチのイラスト・トレインマーク。華やかな印象だった。左下部分のなみなみと縦線の組み合わせのようなものは「麦穂」だという。「雲雀」と「麦畑」という組み合わせは音楽などの芸術の題材としてもよく用いられるなどして、かかわりの深いものとして知られているようだ。
【HM登場】1978年9月
【HM引退】1978年10月1日
【HM使用期間】数日
(画像をクリックするとHM高画質保管室にリンク)
583系も使用していたので、横長の独特のサイズのヘッドマークも存在した。実はその活躍期間は数日。イラストマーク登場の際に583系が運用を外れることになったためだ。いくらかフライングして登場したこのマークは数日間活躍したらしい。きっと華やかさにおいて際立つ存在だったに違いない。
さて、同じ東北本線の列車として特急ひばりと特急はつかり号は相並ぶ存在であり、どちらも華やかなトレインマークという共通点があった両者だったが、区間短縮して生き残ったはつかり号とは対照的にはかなく散っていったひばり号が印象的な57・11改正だった。
◆特急ひばり号の画像
・画像提供:てつ様・K-office様(無断使用・転載厳禁)
はるか昔に廃止された「過去の列車」であるひばり号も、さいたま市大宮の鉄道博物館に行くとボンネット型の姿に出会うことができる。臨場感たっぷりで、特急あいづ号のヘッドマークに取り換えようとしている駅員さんの姿を再現しているところが面白い。
一方、現役時代を振り返ってみると、上野駅特急ホームの薄明かりの中にあっても特急ひばり号の存在感は群を抜いていたように思う。「いつ上野駅に来てもL特急ひばり号がいる」と言っていた当時の見知らぬ少年の言葉は過大表現とはいえない気がした。これぞエル特急と呼ぶにふさわしい存在だった。毎時ごと同じ分になるとそこにいる、次々とやってくる、本当にあの頃は華やかだった。