お座敷列車・旅路号のプチ・ストーリー
お座敷列車・旅路号はいかにも12系と言う姿で登場し、テールマークにしっかりと「お座敷列車 旅路」と書かれたマークを掲げていた。1981年に、すでに老朽化していた81系お座敷客車を置き換えるために登場した、全車グリーン車仕様の6両編成だった。12系800番代を名乗った。各車両には愛称がつけられ、広島局管内のいくつかの市の花・木にちなみ、1号車はまゆう(下関)・2号車きんもくせい(山口)・3号車さくら(岩国)・4号車さるびあ(徳山)・5号車きょうちくとう(広島)・6号車さつき(三原)が採用された。
やがて1988年ごろブルーに白い線の12系元来のカラーリングから、赤をベースに金帯を配された姿に変更された。この時点では塗装の変更のみで大きなフェイスリフトが行われたわけでは無い。
しかしさらに6年後の1994年9月に「リニューアル工事」が施され、両端の車両にソファー付きの展望車が設けられるなど、見た目には12系であることがわからないほどその姿はそれまでとは異なる印象となった。
また内装の面でも天井が平面化されたり冷蔵庫、モニターテレビ、オートチェンジャー付きカラオケの搭載など、いろんなチャレンジが行われた。床面も絨毯敷きとなり電話コーナーや女性専用化粧室が設置されたことなども含め大々的なリニューアルとなったようだ。
このとき同時に旅路と漢字で書かれていたものがアルファベット表記の「TABIJI」となった点も大きな変更点の1つといえる。
2007年、ついにこの車両そのものが老朽化のために引退した。
お座敷列車旅路号のトレインマーク
広島地区で活躍するこのお座敷列車旅路号、およびTABIJI号にはトレインマークが存在した。
リニューアル後のマークには広島・宮島の象徴ともいえるもみじが描かれていた。
12系オリジナルカラーの時はおそらく瀬戸内海と思われる海のイラストが描かれていたが、なんとなく手書き風の「お座敷列車」の文字が時代を物語っており、そこに味わいを感じるという人もいる。
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この列車のヘッドマーク・ロゴマーク類のデザインに関するさらなる情報を調査しています。
また、将来的には「TABIJI」号のトレイン・サボなども存在が確認出来たらご紹介する計画なので気長にお待ちいただければ幸いです。
なお、トレースを精密に行うには当然のことながら精細な画像が必要になります。このサイトは皆さんに無償で使っていただけるトレインマーク事典ですのでご協力いただけるなら皆さんの益になると確信しております。情報をご提供いただける方を募集しています。